
請求は3列に分ける——Claude Code・Codex・Gemini CLIの実支払と推定を混ぜない
CLIが表示する利用額はローカル推定で、請求額ではない。Claude Code・Codex・Gemini CLIの認証経路ごとに公式ドキュメントで実支払と推定を分け、第三者のコスト集計CLIを入れる前の静的審査条件までを示す。2026年9月7日、消滅した第三者リポジトリに関する記述は撤回した。
「誰におすすめ」に当てはまらなければ、この記事はスキップしてOKです。
更新(2026年9月7日): この記事が2026年9月5日版で扱った第三者CLI「TokenTab」は、2026年9月7日時点でGitHubにリポジトリも公開アカウントも存在せず、コード・価格表・コミットのいずれも参照できない。一次情報を再確認できない記述は残さない方針のため、当該リポジトリに関する指摘・引用・リンクをすべて撤回した。何が起きて公開が止まったのかは確認できていないので、推測もしない。以下は、各社の公式ドキュメントだけで今日そのまま再現できる「請求の分離」に絞っている。
Change——同じ「使用量」でも、認証経路が違えば請求は別物
Claude Code、Codex、Gemini CLIはいずれもセッション中に利用量を表示する。だがその数字が請求額を意味するかは、認証経路によって変わる。
Claude Codeのコスト文書は、/usageのセッション表示がトークン数からローカル計算した推定であり、Max/Proでは利用がサブスクリプションに含まれるためセッションコストを請求判断に使うべきではないと明記する。権威ある請求額はClaude ConsoleのUsageページにある。認証状態そのものはclaude auth statusで確認でき、未ログインは終了コード1、ログイン済みは0を返す。
Gemini CLIのクォータ文書は「無料枠は認証方式によって変わる」と述べ、Googleログイン(1日1000リクエスト・毎分60)、固定額のGoogle AI Pro/UltraやCode Assistのシート、Gemini APIキーまたはVertex AIの従量課金を明確に分ける。APIキーではトークン/コール単位で課金される。
Codexの料金文書も、ChatGPTプランに含まれる利用枠・creditsとAPIキー利用の従量課金を分けたうえで、似た作業でも消費量は一定ではないと注意している。
誰におすすめ
Claude Code、Codex、Gemini CLIを2つ以上併用し、今月の契約を見直したい個人開発者と小規模チームの管理者向け。CLIの表示額をそのまま経費として扱ってしまい、実際の請求と合わない人が対象になる。
Impact——推定額を合計すると、契約判断を間違える
公式のAPI単価は、当日のドキュメントで確認できる。GPT-5.6 SolはAPI入力$4・キャッシュ入力$0.40・出力$20/100万トークン、Claude Opus 4.7と4.6は$5・$25、Sonnet 4.6は$3・$15、Haiku 4.5は$1・$5、Gemini 3.5 Flashの有料標準ティアは入力$1.50・思考を含む出力$9・コンテキストキャッシュ$0.15。
ここで効くのは単価そのものではなく、その単価が誰に適用されるかだ。サブスクリプションの範囲内で動いているセッションに単価を掛けた金額は、支払っていない金額である。逆にAPIキーへ切り替えた瞬間から、同じCLIの同じ操作が従量課金になる。固定額と従量額と推定額を1つの列に足すと、削るべきでない契約を削り、増えている従量課金を見落とす。
何をすべきか
Action——認証経路を確定してから、実支払だけを合計する
- 対象月と請求期間を先に決め、以降の数字はすべて同じ期間で揃える。
- Claude Codeは
claude auth status --textと対話中の/statusで認証経路を確認し、/usageはトークン利用の参考値として扱う。 - Codexは
codex login statusでChatGPTログインかAPIキーかを確認し、対話中の/statusとusage dashboardを照合する。 - Gemini CLIはGoogleログイン、Gemini APIキー、Vertex AIのどれで認証しているかを確認し、
/statsをセッションの参考値として記録する。 - 月次台帳は「固定契約の実支払」「API・Cloud・creditsの実支払」「CLIのローカル推定」の3列に分け、合計に入れるのは前2列だけにする。推定列は配分を見るために残す。
注意点
第三者のコスト集計CLIで横断集計したくなるが、入れる前に読む。OWASPのSoftware Supply Chain Security Cheat Sheetは、第三者コンポーネントの採用前にvendorとofferingを評価し、OSSではmaintainer、成熟度、リリース、テスト、セキュリティ報告窓口を確認したうえで、意図的な有害コードも探す手動コードレビューを低コストの検知統制として記録せよとしている。
そして今回のように、審査した対象が後から公開停止されることがある。消えたリポジトリは事後に再検証できないので、審査したcommit SHAとファイルのハッシュは自分側に残す。名前が同じ別リポジトリを、同一のものとして扱わない。
認証経路の確認コマンドと期待出力、3列台帳の記入表、切り分け手順、第三者ツールを採用してよい条件はNote有料部にまとめた。


