
Gemini Lyria、旧世代が『legacy』行きでも廃止日ゼロ件——30秒$0.04→フル曲$0.08、単価倍増の移行判断
GeminiのAPI料金ページでlyria-3-clip-preview/pro-previewが「legacy」の見出しへ移動。deprecationsページにはどのモデルにも廃止日の記載がなく、後継lyria-3.5もpublic previewのまま。30秒$0.04からフル曲$0.08への単価変化を整理する。
「誰におすすめ」に当てはまらなければ、この記事はスキップしてOKです。
Googleは2026年9月に入り、Gemini APIの料金ページ上でlyria-3-clip-preview(30秒クリップ、$0.04/曲)とlyria-3-pro-preview(フル曲、$0.08/曲)の2モデルを「Google’s family of legacy music generation models(Googleの旧世代音楽生成モデル群)」という見出しの下にまとめた。9月3日のリリースノートで登場した後継のlyria-3.5はpublic previewのままで、料金表にはフルソング一律$0.08/曲の1行だけが載っている。旧世代にあった30秒$0.04という安価な単位は、現行世代の料金表には存在しない。
誰におすすめ
Gemini APIのlyria-3-clip-preview(30秒$0.04/曲)を使い、ショート動画のBGM自動生成やアプリ内の短尺ループを本番機能として出荷している個人開発者・小規模チームのエンジニアで、料金ページの「legacy」表示を見て、乗り換えが必要なのか、乗り換えると原価がいくらになるのか判断できていない人向け。
何をすべきか
「legacy」という見出しだけを見ると廃止が迫っているように読めるが、Gemini APIのdeprecationsページを確認すると、lyria-3.5・lyria-3-clip-preview・lyria-3-pro-preview・lyria-realtime-expの4モデルすべてに「No shutdown date announced(廃止予定日は未公表)」と記載されている。しかも「推奨される移行先」欄が明示されているのはlyria-3-pro-preview→lyria-3.5の1組だけで、lyria-3-clip-previewの欄は空欄のままだ。つまり今回Googleが実際に行ったのは、モデルの廃止ではなく(1)料金ページの見出しの付け替えと(2)課金単位の作り替えの2点であり、期限を切られた移行ではない。
一方で、先回りして乗り換えを検討する場合は原価の変化を見ておく必要がある。lyria-3.5の料金表にはフルソング一律$0.08/曲しか載っておらず、30秒だけを安く生成する単位は用意されていない。旧世代で30秒$0.04を払っていた同じニーズに対して、現行世代では$0.08を払うことになる計算だ。なお、Gemini APIのモデル命名規則ドキュメントは「previewモデルは本番用途にも使えるが、廃止する際は最低2週間前に予告する」という一般方針を掲げているが、この2週間ルールがLyria系の各ページ自体に明記されているわけではない。
結論として、deprecationsページに廃止日が1件もない以上、今日この瞬間に移行を決断する理由はない。判断すべきは「いつまで様子を見るか」の再検討トリガーの置き方と、先行移行した場合に単価がどれだけ増えるかの試算である。
注意点
「legacy」という分類ラベルはGoogle自身の料金ページにしか出ておらず、OpenRouterなど独立した価格追跡サイトはこの分類までは転記していない。ページ構成は今後の更新で表現が変わりうる。またlyria-3-clip-previewの「推奨される移行先」欄が空欄である理由をGoogleは説明しておらず、意図的に30秒単位の後継が無いことを示しているのか、単なる記載漏れなのかは公表資料からは判別できない。


